不足の自覚がないビタミン。 現代の生活は、便利になりました。 その反面、加工食品・精製済みの穀類・新しい栽培方法の野菜の増加などなど・・・ 人類が自然環境から得ていた栄養素が保てなくなっているのが現状です。 ビタミンは、身体の構成成分でもなく、エネルギー源でもありません。 ほかの栄養素がスムーズに働くようサポートしているのです。 三大栄養素に比べると、少ない摂取量で足りる微量栄養素。 有機化合物の微量栄養素をビタミン、無機化合物をミネラルといいます。 この微量栄養素は、必要量はわずかですが、その量が満たされないと欠乏症を起こすことがあります。 体内で作られるものもありますが、それだけでは足りないので食品から摂取する必要があるのです。 ビタミンは大きく分けると脂溶性・水溶性の2つになります。 脂溶性の代表は、A・D・K・E。 熱に強く、油に溶けやすいビタミンです。 吸収は良くないのですが、油で調理することで吸収が高まります。 摂り過ぎると、肝臓などに蓄積されるので過剰症を起こすこともあります。 近年、AとDは、遺伝子の発現を調節する働きも明らかになってきました。 水溶性の代表は、B群とC。 熱に弱く、水に溶けやすいビタミンです。 体内に貯蔵できないので、必要分以外は排泄されていきます。 体内の代謝に使われているビタミン。 飲酒量が多くなると、肝臓の仕事が増え、肝炎や肝硬変などの肝障害によって、ビタミン活性も低下します。 特にビタミンB群の不足が大きくなります。 アミノ酸が代謝される時は、ビタミンB6・B2・C・ナイアシンなど、そうそうたるメンバーが必要になります。 運動後の水分補給がアルコールになっていないか、再確認してみるいいチャンスかもしれません。 脂溶性ビタミンは、お互いによく似た骨格をもっていて、性質も共通点が多いとされています。 一方、水溶性ビタミンは、水に溶けるという点を除いて、千差万別。ほとんどは体内で補酵素の構成分として作用します。 1912年、フンクは、鈴木梅太郎と別個に米ぬかから脚気に有効な物質としてB1をとり出しました。 これが、アミン(amine)化合物の性質を持つので、生命に必要である『vital』から、『vital amine』(バイタルアミン)を縮めて、『Vitamine』と名づけました。 その後に、ビタミン類にはアミン以外にも物質があることが発見されて、語尾のeをはずして『Vitamin』と記されるようになりました。 ビタミンの名称は発見順につけられたり、作用名の頭文字をつけたりと、案外雑然とています。 最近になって、できるだけ物質名を使う傾向にあるようです。 外食やテイクアウトでも、食事の選択肢は様々です。 コンビニはスーパーよりも、やや高価格になりますが、栄養表示つきの商品のラインナップが豊富です。 ファミリーレストランでも、栄養表示があり、季節を感じるメニューに力を入れてきています。 選ぶのは、自分自身です。 時と場合によって、飲みもののみや、器具を使って栄養を補給することもあります。 時間が足りない ≒ 飲む食事 ≒ 噛んで食べる食事 ・・・となるのでしょうか。 こんなことを考える時間が足りないと思う時、栄養素が足りていない時かも知れません。 『筋肉栄養学』 他のお話はこちらから