気になる数字

【 55歳 】


母親の肥満は、母親自身の健康を害するだけでなく、その子どもの寿命も縮めることになるというイギリスの研究報告。
母親が妊娠時に太り過ぎないし肥満である場合、その子どもは、通常の体重の母親から生まれた子どもに比べて、55歳以前に死亡する確率がはるかに高いそうです。
エジンバラ大学の研究者が、28,540人の母親とその子ども37,709人を調査した結果を報告しています。子どもたちは、1950年以降に生まれ、2011年時点で34歳から61歳になる子どもたちで、6,551人の子どもが55歳以前に死亡しており、主な死因は心臓病とがんでした。
出産時に肥満とされた母親の子どもは、2011年時点で、標準体重の母親の子どもに比べて死亡確率が35%も高く、過体重とされた母親の子どもでは、その確率は11%高いといいます。
また、全体ではわずか8%の子どもが心臓病で入院するのに比べて、肥満の母親の子どもが入院する確率は29%と高いことも明らかになりました。
これらの原因として遺伝的な要因や母親の食生活の影響が考えられますが、調査結果は、母親の体重コントロールの介入を妊娠前から行う必要があることを示唆しています。
ある専門家は、この結果について、糖尿病、肝臓病、高血圧などの要因について母親と子どものいずれからもデータがとられていないという欠点を指摘しつつも、肥満の母親は、妊娠する前に体重を減らす必要があり、それが健康的な赤ちゃんを産み、その子の病気になるリスクを長期的に軽減することは確かだとしています。

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