気になる数字

【 5人に1人 】


女性のかかりやすいがんの中でも6番目にランクするのが、子宮がんの一種、子宮内膜がんです。この子宮内膜がんのリスクを軽減するものとは?
アメリカがん研究協会と世界がん研究基金の進めている「子宮内膜がん撲滅プロジェクト」の発表によると、健康的な体重管理と運動をしていたならば、子宮内膜がん患者の5人に1人ががんを防ぐことができただろうということです。
子宮内膜がんは、世界中の女性にとって他人事ではありません。毎年29万人が発病、2013年には全米で4万9千人の女性ががんと診断され、8,200人が死亡するといわれています。
痩せている女性に比べて、肥満の女性は発病リスクが2倍になり、そのリスクは BMI値とともに増加するそうです。また、若い時の体重増加が、がんのリスクをさらに高めます。若い時の体重が11ポンド増える毎にリスクが16%ずつ高くなるそうです。
肥満は、子宮内膜がんに限らず、がんの大きなリスク要因です。
肥満は代謝機能を阻害し、細胞間の情報伝達を行うサイトカインの働きを妨げ、さらにホルモンに影響を及ぼし、腫瘍の肥大化を促進します。
また、報告では、ダイエットと運動以外の効果にも触れています。
それはコーヒーで、一杯のコーヒーが子宮内膜がんの発がんリスクを7%減らすとのことです。1日に4杯以上のコーヒーを飲むヘビードリンカーでは、喉頭がんの死亡率が半分であるとの報告もあるようです。ただし、このコーヒーとがんとの関係については、コーヒーががん以外の健康状態にどう影響するか等、まだ解明しなければいけないことも多いようです。
適切な体重と1日30分の運動が、子宮内膜がんの発症リスクを抑えることができるという今回の発表については、結論づけるのは早急との意見もあるようですが、とはいえ、イスに座っている時間が長いほど、さまざまながんの発症リスクが高いことは以前から示されています。
コンピュータの前で一日中じっと座っている生活は、がんにならずとも体に良いはずはありません。イスから立ち上がって動くことが大切ですね。

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