気になる数字

【 70%減少 】


記憶力の低下は血糖値を低くすることで防げるかもしれない

糖尿病患者は認知症の発症リスクが高いことが知られていますが、最新の研究によると、血糖値が正常範囲である健康な成人は、血糖値を低く保つことで加齢に伴う記憶力の低下や認知能力の低下を防ぐ効果があるということです。
糖尿病や糖尿病予備軍ではない平均年齢63歳の140名を対象に、記憶力のテストとグルコース値(ブドウ糖)の測定、そして海馬の大きさを調べました。すると、グルコース値が低い人たちほど、高い人たちに比べて記憶力テストの成績がよく、血糖値の1番高い被験者は血糖値が低い人たちと比べて海馬が小さ目という結果。血糖値が7 mmol/mol 高くなるごとに記憶テストで再現される単語が2つずつ少なくなったそうです。
糖尿病患者とそうでない人たちの血糖値を7年に渡り追跡調査した別の研究では、糖尿病ではないがグルコース値が高い人ほど認知症の発病リスクが高いといいます。また、食事療法で5~7%の体重減(体重90kgの人でおよそ5~6キロの減少)、1週間に5日30分の運動を行った人では、糖尿病になる確率が70%減少し、アルツハイマーになるリスクも減少しました。
すでに正常値の範囲内であるグルコース値をさらに引き下げるのはできないようですが、健康的な食事と運動が脳の健康にも良いことは確かなようです。

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