西端泉先生の「これが本当の健康づくり運動」
やってはいけないエクササイズ 第3回 【 首を回す 】
「首の運動」と聞くと、皆さんはどのような運動をイメージされるでしょうか?頭を前に傾けたり、横に傾けたり、左右を見たり、そしてぐるぐる回す運動を思いうかべることと思います。多くの方が、肩こりの予防や改善に良いと思ってやっておられると思いますが、これらの当たり前のように行われている首の運動の中にも、安全性と効果の両方の観点から「やめたほうが良い」と考えられるものがあります。
【なぜ首を回すのは危険か? 首の構造をみてみよう】
首は脊柱の一部で、脊柱は、頚椎、胸椎、腰椎、仙椎(骨盤)、尾椎の5つに分類されています(図1)。前回紹介した腰椎と同様に、椎骨(椎体)が積み重なった柱構造をしています。
 |
図1 脊柱の分類 |
首は頭を支えたり頭を動かしたりする役割を果たしていますが、その時には、頚椎ばかりでなく、骨格筋も必要になります。試しに首の前や横、そして後ろを触って、どこに骨格筋があるか探ってみてください。
後ろには「僧帽筋(そうぼうきん)」とよばれる比較的大きな骨格筋があります(図2)。
頭を支えるうえで最も重要なのがこの僧帽筋で、姿勢などの原因で僧帽筋の負担が大きすぎたり、運動不足や加齢が原因で僧帽筋が弱かったりすると、僧帽筋が慢性的な疲労状態になり、痛みます。これが、肩こりの主な原因です。
 |
|
 |
図2 僧帽筋 |
|
図3 胸鎖乳突筋 |
横には、胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)とよばれる骨格筋があり、横を向いたり、頭を横に傾けたりする際に活躍します(図3)。
前には、骨格筋はありません(*1)。それでは、どのように頭を前に傾けているのでしょうか?
頚椎は頭部の後ろよりにあります。頭の重さの中心(重心)は、頭の前後の中心(こめかみ辺り)にあります。このため、頭は重力の影響で自然に前に傾いていきます。日常生活の中で頭をまっすぐ保っていられるのは、常に、無意識のうちに僧帽筋が緊張して、頭が前に傾いていかないようにしているからです。このため、僧帽筋は慢性的な疲労状態になりやすいのです。
(*1)・・・厳密には、斜角筋とよばれる胸郭を引き上げる働きをしている骨格筋が存在するが、頚椎の動きにはあまり関与していない。
まだまだ続く!次は「首を反らす運動は必要ないどころか危険?」 続きはこちらから
今週の学べるアニマルピラティス
第41回 最終回【ロッキング(上級エクササイズ)】
エクササイズの目的
ロッキングチェアーのようにころころと転がるような動作をします。脊柱や胸や腿の付根(股関節)の柔軟性が求められるエクササイズです。
エクササイズの効果についてはこちらから。
今週の検定問題
「ほうれい線を目立たなくするために最初にすべきことは、口角を下げる筋を緩めることである。〇かXか。」
答えと解説は
こちら
読者の筋肉知識に挑戦!
「筋肉のこと知ってますか?」検定 2017開催準備中!
今週の筋肉パズル
この 『 筋 肉 』 なーんだ?

【ヒント】
下腿外側の腓骨筋群の一つ。この筋は足弓の保持でも重要な筋です
筋肉動画図鑑で
チェック
『解剖学ジグソー:全身の筋』の購入は
こちら
『解剖学ジグソー:全身の骨』の購入は
こちら
今週のオススメコーナー
筋肉まるわかりシート
ラウンドフラットストア売上げナンバー1の人気商品です。「足底筋」足の裏にあると思っていませんか?「上腕二頭筋」頭が2つってどういうこと?・・・1枚くらい持ってた方がいいんじゃない?
|
|
筋肉かるた
筋肉の名前を楽しく覚えるなら、筋肉かるた!“初めて見た”なんて筋肉もあるはず。筋肉の名前はふりがな付で、小さなお子様から、マッチョな大人まで楽しめます。筋肉好きの集まりには、もってこいな一押しアイテム。
|
|
筋肉ジグソーパズル
いざ!204ピースの難解パズルに挑戦!筋肉のかたちや名称をヒントに、パズルを完成させよう。みんなでタイムアタックバトルなんてのも楽しそう。他、骨ジグソー、筋肉(英語版)もあります!
|
|
姉妹サイト
発行・ラウンドフラット 知っ得編集部
『週刊知っ得ニュース』へのご意見ご感想をお待ちしています。
Email :
info@roundflat.jp
登録情報の変更は、
こちらから。
『週刊知っ得ニュース』
バックナンバーはこちらから。
※このメールの配信停止を希望される方は、
こちらからお願いします。
「 謹んでお受けいたします。横綱の名に恥じぬよう、精進いたします 」
横綱に推挙された稀勢の里。
人柄を表すシンプルな口上。来場所も優勝だ!
Copyright(C) 2017
RoundFlat, Inc. All Right Reserved.