NEW!月1回新連載
内田 和美の「フィットネス指導現場あれこれ」
第1回:「指導について その① 」
皆さん こんにちは!
今月からコラムを担当させて頂くことになりました内田和美です。
都内フィットネスクラブを中心に、快適な毎日が送れるようココロと身体のサポートをしています。
今回から皆様にお届けする『フィットネス指導現場のあれこれ』では、フィットネスインストラクター28年間の経験の中で学んだこと、感じたことを時には語り、またある時には皆さんと考え、情報共有の場にしていけたら…と思っております。どうぞ宜しくお願い致します。
第1回は『指導について』です。
「言葉の整理で分かりやすい指導を!(言葉の整理で指導が劇的に変わる)」についてお話しさせて頂きます。私がこの方法をご紹介させて頂くことの後押しをして下さったのは ここ1、2年の間に体を動かす事に出会い、運動習慣がついてきたお客様です。
『内田さんの説明はスッと耳に入ってくるの。毎回レッスンが楽しみ!』と言ってくれた事がきっかけです。
『運動が楽しくなってきた!』
『意識ができるようになった!』
『体が楽になった!』
こんな嬉しいご意見を頂けるのなら 私が日々 グループレッスンで心掛けている指導の手順をご紹介させて頂くことで 皆さんの現場のお役に立てればいいなと思っています。
早速ですが、皆さんご自身のグループレッスンを思い出してみましょう。
ダラダラ、若しくは機関銃のように思いのまま言葉を発していませんか?
一つ一つの言葉を確認していますか?
伝える目的や目標を理解していますか?
伝えるタイミングを考慮していますか?
参加者の皆さんは楽しんでいますか?
いかがでしょうか?
では、動きの中で何が1番大切なのか、伝える順番と項目を整理していきましょう。インストラクターの視点から見ると言葉を整理するメリットには次の3つがあげられます。
・プログラムのテーマが明確に伝わる(目的や効果)
・段階的指導ができる
・参加者の様子を確認しながら進めることができる
一方、参加者の視点からすると、
・一つ一つの動きの特徴を理解することができる
・印象に残る動きになる
・出来るようになる.身に付く
・体や心に変化が生まれる(モチベーションの向上)
といったことが挙げられます。
ここで大切なのは、伝える項目と順序です。
① 動きの説明(関節の動き)
「膝を曲げて行います」、「肘を伸ばします」、「肘を後ろに引きます」、「右側に向きます」等、動作そのものを説明します。
② どのように動くのか?
「膝と爪先は正面に向けましょう」、「後ろ足膝を床に近づけるように行いましょう」、「拳を肩に近づけて行きましょう」、「脇を締め肩の付け根を動かしましょう」、「上半身を右側に捻りましょう」等、何をどのように行うのか具体的に説明します。
③ イメージ(~のように~する)
日常動作でイメージできるような内容、つまり「階段を昇るように」、「買い物袋を肘に掛けるように」、「下から重い荷物を持ち上げるように」、「ペットボトルのキャップを捻るように」、「ロープを引くように」、「重い扉を開けるように」、「大きな水たまりを超えるように」といった比喩表現が適切です。
④ 呼吸の指示
どのタイミングで息を吐くのか、吸うのか、呼吸が止まらないように説明します。
呼吸の指示は①動きの説明と②どのように動くか?と連動して行うとわかりやすくなります。
また、①~④までの項目に『ゆっくり、丁寧に』といった『動きや動作の速さ(スピード)』の言葉を盛り込み伝えることで、より参加者の安全性を考慮した指導になります。
現場で実施する際のコツをお伝えしましょう。
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<プロフィール>
内田和美(うちだ かずみ)
一般社団法人日本健康体操普及連盟 KAZE認定インストラクター
FNC認定パーソナルトレーナー
耳ツボジュエリーセラピスト
全日本剣道連盟剣道三段
元JAFA/エグザミナー
元FTPピラティスベーシックマスタートレーナー/グラビティトレーナー
(株)東急スポーツオアシス元教育チームスタッフ
学生時代は女性剣士として海外遠征を経験。現在は、都内のフィットネスクラブにてエアロビクス、ピラティス、バランスボールやツールを使った調整系クラス、マッスルトレーニングを指導中。パーソナルトレーナーとしても活動中。昨年より横浜銀行アイスアリーナフィギュアスケート選手のオフシーズントレーナーを担当。他にも、フィットネスインストラクターの育成や教育研修、フィットネス関連の雑誌にコラム執筆など多彩な活動をしている。